しかし、ドラマがスタートしてみると、そんな実直な長男像を好演している大泉は、これまでとは異なる新鮮な魅力を放っている。 第2回「決断」で、父・昌幸(草刈正雄)のもとへ真田家一行が向かう道中、野盗を斬ることを躊躇した信繁に「ためらうな、おまえのためではない、一族のためだ」と叱咤するその横顔には、一族を導く長としての凛々しさが漲り、ほとんど見たことのない大泉洋の姿があった。